ヒストリーオブ ロウブロウ (2/2)

ロウブロウとdoodle art

飾られるロウブロウ

飾られることを意識したハイセンスな作品は明らかにロウブロウと袂を別ちました。
多くのDoodleアーティストはイラストレーターであったりアニメーターであったりと商業アートの最前線で活動した経歴を持ちます。そこで培われたセンスは、ストリート発祥のロウブロウとは性格が違うもの。エキセントリックで挑発的な作品が多いロウブロウとは対照的に、doodle artは優雅さと落ち着きを身に纏い始めました。

と協力関係にあるロサンゼルスのギャラリー、Nucleus(ヌークリアス)で展示されるアートは、モダンでインテリア性の高い作品が多く、doodle artと位置づける作品の宝庫です。アメリカ西海岸のセレブたちの間では、まるで洋服を着替えるようにdoodle artを季節や気分に合わせてチョイスするのがトレンドとなっています。ヌークリアスでは「現代アートのムーブメントには新しいアイデア、創作する意欲、そして発表する場が必要です。ギャラリーは次世代のアーティストを応援しなければなりません。私たちは発表の手助けをしています」と話します。このコンセプトはと全く同じスタンス。太平洋を越え2つのギャラリーは同じ目標を見出しました。日本で、そしてアメリカで眠っている「原石」を見つけ、磨き、「宝石」へと仕上げます。
他にも、ロウブロウ界の老舗ギャラリー、La Luz de Jesus Galleryやbilly shire fine art(LAギャラリー)と友好関係を築きました。LAギャラリーでは毎月個展が開催され、伝統的なフォークアートからパンクでキッチュなロウブロウアートまで幅広く取り扱っています。この中にもdoodle artとして見出すことのできるアーティストが数多く眠っています。

アメリカンポップアートと切っても切れない関係にあるのがコミックです。ジャパニーズポップアートと呼ばれる日本発のサブカルチャーアートとも関係が深く、いまやアメリカンポップアートにも多大な影響を与え、村上隆、天野喜孝などは世界的な作家です。
もちろん、ロウブロウ、doodle artともコミック、ジャパニーズポップアートと互いに影響しあっています。doodle artはそのすべての要素を取り込み、そしてそぎ落とし、サブカルチャーから脱却しました。今ではアートのメインストリームに一番近いところで進化を続けています。

アメリカからは、Shag(シャグ)、Amanda Visell(アマンダ・ビッセル)、Chris Reccardi(クリス・リカルディ)、Lynne Naylor(リン・ネイラー)、 StephanBritt(ステファン・ブリット)、Kevin Dart (ケビン・ダート)、Chris Turnham(クリス・ターンハム)、日本からは伊藤マーティ、たかしまゆきなお、今野剛秀。

ファインアートへと昇華したロウブロウを母とするアーティストたち。
doodle artをはじめとして世界中から新たなアートムーブメントを発信していきます。